マスクでニキビが再発!どうしよう!?
新型コロナ問題で常にマスクをしなければいけなくなった結果、高校生の長男の顔のマスク(不織布マスク)で隠れる部分にニキビができるようになってしまいました。
マスクをずーっとつけていると蒸れまくりですもんね!実際、マスク生活でニキビなどの肌トラブルになる方が増えているのだそうですよ。
私も昔、この年齢でやはりニキビがよくできた(皮膚科へ行っても治らず、高校卒業の頃には自然治癒)ので遺伝もあるんでしょうけど、皮膚科で漢方薬の「十味敗毒湯」を出されたら2か月ぐらいで良くなって喜んでいたんです。
ところが、治療をやめてしばらくはキレイだったのに、相変わらずのマスク生活のせいか(部活動中もマスクをつけています…)ニキビが再発!!
楽天市場で十味敗毒湯を探したところ見つけましたが、「もしかして同じ十味敗毒湯でも中身が違うのか?」「エキスの濃さが違ったりするのか?」と思って調べてみることにしました。
漢方薬って言うのは難しそうだけど、けっこう使われているみたいだねぇ。
いわゆる標準治療が効かない患者さんも漢方薬で良くなることがあるので、いくつかの漢方薬が皮膚科で使われているそうよ。
病院で処方された十味敗毒湯はクラシエ製!
病院で処方された十味敗毒湯は、3錠ずつパックになったものを1日3回、食前に2パックずつでした。つまり1日あたり18錠です。
添付文書を読むと『1日18錠を2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。』とありますから、これは標準的な量ということになります。
そして楽天市場で売られているのはそこらへんのドラッグストアでも買える十味敗毒湯です。医療用と市販の十味敗毒湯は、同じクラシエでも何か違いがあるのでしょうか?比較してみましょう。
クラシエの十味敗毒湯
①病院で処方されているもの
1日量(18錠)中
サイコ ……………………2.5g
キキョウ …………………2.5g
センキュウ ………………2.5g
ブクリョウ ………………2.5g
ボウフウ …………………2.5g
カンゾウ …………………1.5g
ショウキョウ ……………1.0g
ケイガイ …………………1.5g
ドクカツ …………………1.5g
オウヒ ……………………2.5g
上記の混合生薬より抽出した十味敗毒湯エキス粉末
3,200mgを含有する。
(クラシエのサイトより引用)
クラシエの十味敗毒湯
②市販されているもの
1日量(12錠)中
サイコ ……………………1.5g
キキョウ …………………1.5g
センキュウ ………………1.5g
ブクリョウ ………………1.5g
レンギョウ ………………1.5g
ボウフウ …………………1.0g
カンゾウ …………………0.5g
ショウキョウ ……………0.16g
ケイガイ …………………0.5g
ドクカツ …………………1.0g
オウヒ ……………………1.5g
上記の混合生薬より抽出した十味敗毒湯エキス粉末
2,000mgを含有する。(クラシエのサイトより引用)
市販のクラシエには、化膿性疾患に効くとされる生薬の「レンギョウ」が含まれていて他の2つには無いようです。そして医療用のクラシエと市販のクラシエでは、前者のほうが全体的に量が多いようですね。
医療用クラシエは1日あたり3200mgの十味敗毒湯粉末エキスを含み、市販のクラシエは1日あたり2000mgの十味敗毒湯粉末エキスを含む、とあります。
医療用クラシエに含まれる成分をすべて足すと20.5gになり、そのうち3.2gが1日分に含まれるそうですから1日分の量に含まれる成分は表の数字を3.2/20.5倍すればいいことになります。
同様に市販のクラシエに含まれる成分をすべて足すと13.66gになり、そのうち2.0gが1日分に含まれるそうですから同様に表の数字を2.0/13.66倍すればいいことになります。
※水分など多少あるかもしれませんが、市販薬と医療用を比較するために計算することにしました。あくまでも量は目安です。
医療用十味敗毒湯と市販の十味敗毒湯の比較
1日に飲む量あたりに含まれる生薬の量を「医療用クラシエ十味敗毒湯エキス錠」「市販のクラシエ十味敗毒湯エキス錠」で比較して作成したのが上の図になります。
やはり同じ薬と言っても市販薬は全体的に配合量が少ないことが分かりますよね。特にカンゾウは、過剰摂取すると高血圧、低カリウム血症、むくみなどが生じる危険性があるそうなので市販のほうにはかなり少なめに入っているのかもしれません。
全体的に、市販の十味敗毒湯は医療用の2/3程度の成分を含んでいると言えそうです。市販のほうにレンギョウが加えてある理由は分かりませんが、比較的安全なものなのでしょう。
またクラシエの十味敗毒湯には医療用・市販品ともに「オウヒ」が含まれています。オウヒは山桜の樹皮から抽出される成分で、女性ホルモンのエストロゲンの分泌を促すことによりニキビの原因となる男性ホルモンのアンドロゲンの過剰な働きを抑えるそうですよ。
あくまでも「過剰な働きを抑える」のであって男性が女性のようになってしまうわけではないので(長男もなんともありません、ちなみに成長期はほぼ終わって身長は十分に伸び切っています)ご安心を。
性ホルモンに影響されるタイプのニキビの漢方治療は「オウヒ」が重要な気がしますが、メーカーによっては十味敗毒湯でも「オウヒ」が含まれていないものもあるそうなので気を付けましょう。
特に月経前にニキビが悪化する傾向がある女性の「大人ニキビ」にはオウヒがよく効く場合があるそうですから、気になる方は漢方に理解のある医師に相談してみては?
病院へ行かずに市販の漢方薬でなんとかできる?
クラシエの十味敗毒湯をはじめ、有名な漢方薬はドラッグストアや楽天市場、Amazonなどで購入することが出来ます。含有量は医療用のものより少なめですが。
ただ、とりあえずそれらを買って使うことはできますけど、基本的には病院へ行って処方してもらったほうが良いと思います…健康状態によっては飲んではいけない場合もあるでしょうし、何より保険適用だと断然安い!!ので。
病院では、なかなか良くならないニキビの患者さんに対して医師が慎重に様子を見ながら通常の1.5倍の量の十味敗毒湯を処方することもあるそうで、かなり良い結果が出ているんだそうです。
医療用でもそうなのだから、市販の含有量の少ない漢方薬を規定量飲んでも多くの方には健康上問題が生じることはなさそうですけど、やはり漢方薬でも副作用が出ることはあるので「病院へ行くのが本当は良い」ということを忘れず、市販品を使用するときは慎重に…
市販薬は買った人がとんでもない飲み方をしちゃうかもしれないし、医療用よりも成分が少なめなのは仕方がないのかもニャア。
もちろん楽天市場やアマゾンでも買えるんだけど、できれば病院で処方してもらいましょうね♪